第55話 フーテンの寅さん
もしも、フーテンの寅さんさんが
リリィと結婚したとしたら。
二人は一緒には暮らす。
毎日、あれやこれやと人がいる。
「寅さん、この人誰?」
「あ、お前だれだっけ?」
「まっいいか、のものもーー!」
リリィは意外にも料理が上手。
飲み助けだから、つまみに特化してる。
ある日、リリィが起きると。
寅さんは旅にでちゃってる。
「あれあれ、仕方ないわねぇ。」
リリィは別に驚きもしないし、どーんと構えてる。
「えーー!寅ちゃん、何も言わずに行っちゃったのかい?」虎屋のおばちゃんは失神寸前。
「ごめんなさいね。リリィさん。
お兄ちゃんたら。嫌いにならないで。
ね、リリィさん。」さくら
リリィは思う。
あたしは寅さんのそう言うところも好きになったんだ。
子供みたいな人だからね。
まあ、気が済めば帰ってくるわよ。
リリィはお店をやってるから、そこで
いつも通りにやっている。
虎屋にもちょこちょこ顔を出してるし。
そんな時に寅さんからハガキが届く。
「みんな、元気か?
タコはあの世に逝っちまったか?
さくら、おいちゃん、おばちゃん風邪に気をつけろよ。
追伸
リリィの事頼むな。」
リリィはふふふと笑う。
寅さんらしいわ。
梅の花が咲く頃には帰ってくるわね。
これ、リリィの勘。
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