虹の橋紹介所

金子 佳代

プロローグ

「虹の橋紹介所の関係者様へ。

もうすぐ僕も虹の橋紹介所に行って水晶に姿を変えます。

やることリストを作成して好きな姿で好きな場所に旅行したいです。

好きなものを食べて、大好きな彼女が虹の橋に来るのを待ちたいです。

一つだけ心残りがあります。

僕の弟は、猪突猛進で突撃が好きなのですが方向音痴です。

弟のような方向音痴が虹の橋紹介所の場所を迷わないように、

看板と案内図を作って下さい。

作成してくれたら、僕が設置しても構わないです。

少しでも迷子の水晶たちが減りますように・・・」


一通の手紙が満月の夜に虹の橋紹介所の扉の前に置かれていた。

それを拾って読んだ柴犬が空を見上げて満月に微笑んでいた。

「新しい看板と案内図を作成して、この手紙の僕に設置して貰うとするか。」

呼んだ手紙を丁寧に折りたたんで、扉の中に入っていった。




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