第二章 Ⅰ 不思議な体験
2022年9月23日
「ちぇっ、せっかくの三連休って言うのに、あの監督ときたら! 全くもう。腹が立つなー」実は昨日、俺の家に電話が掛かってきて、出てみたら俺の高校のバスケット部の監督だった。嫌な予感はしたのだが…………。
「よう、
「えっ、明日ですか? 明日は秋分の日で、休みですよ」
「そんなことは、解っとるワイ。お前らが不甲斐ないから、練習をするんだよ! 土曜も日曜日もだ。解ったか」
「そ、そんなせっかくの三連休なのに」
「何だ、文句があるのか。お前のセクションの皆に、そう、電話連絡をしろよ」
「お、俺が電話連絡するんですか?」
「そうだ、頼んだぞ。明日学校で待っているからな。解ったな」
「…………。」俺は受話器を置きながら、言われた仲間に電話をいれた。とーぜん、皆からブーイングを受けた。くそっ、あの
あぁ、もう。どうせうちのバスケ部は弱いんだからショウがないって。練習するだけ無駄ってもんだ。これで三連休は、ぱ~なのか。畜生。と良いながらも俺は学校に行く用意を始めていた。
「あら、智。今日は祝日よ」
「解ってるよ。しかし、昨日バスケ部の監督に昼から練習をするからと、呼び出されたんだよ」
「ふーん、そりゃまた、お気の毒様。今日は雨が降りそうだよ。雨合羽を持っていきなさいよ」
「あぁ、解ってるよ。そろそろ学校に行ってくるよ」
「ハイ、行ってらっしゃい」お袋は笑いながら言っていた。荷物をバックに詰め込んで、雨合羽を着こんで、自転車で学校に向かった。学校は江戸川沿いにあるので、その河川敷の上にある細い道を自転車で通っていた。
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