先生への思い

十五夜の舎監

今日は火曜日

心臓が胸の中を飛び出して

舎監室へ突っ込みそう

私はいつもあの方を

「お月さん」と呼んでいた


舎監室のドアをコンコンコン

「失礼します」と入ったら

やっぱりいてる お月さん

「用がないなら帰りなさい」

「イヤです」とか言ったらさ

「もう知りません」って無視された

仕方ないから戻ったよ


日が変わって十五夜の

満月きれいな火曜日だ

月見団子 二つ

この日のために用意した


舎監室のドアをコンコンコン

「失礼します」と入ったら

あれあれいないや お月さん

今日は舎監じゃないらしい

どうして どうして どうしてだ


月見団子二つ分

わびしく食べる ひっそりと

月が私を照らす中

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る