ガム

葉っぱのベッドに身を委ねて

僕はチューインガムを口に入れた

“味わうだけにしときなさいな

それだけで十分なのだから”

いつからか大人の言うことに逆らわなくなった僕は

詩を書くことを、心を表現することを諦めた

その後、大人になって、ほんとうの大人なんていないと気がついたとき、

再び、僕はガムを口にした


今度はそれを喉一杯にごくりと飲み干した

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