闇に叫べ! 11  屋久島殺人事件

鷹山トシキ

第1話 マルス

 2013年6月1日、硴塚龍臣は屋久島にやって来た。

 屋久島は、鹿児島県の大隅半島佐多岬南南西約60kmの海上に位置する島。熊毛郡屋久島町に属し、近隣の種子島や口永良部島などと共に大隅諸島を形成する。南方に位置するトカラ列島や奄美群島などとともに南西諸島を構成する。

 

 龍臣は鳥が好きだ。

 鳥類では、ヤクシマカケス、ヤクシマヤマガラの2種の固有亜種を含む167種が確認されており、このうち国内希少野生動植物種に指定されているアカヒゲ、カラスバト、イイジマムシクイ、アカコッコの4種が天然記念物に指定されている。

 

 屋久島は1993年に青森県の白神山地と同時に、日本初となる「ユネスコ世界自然遺産」に登録された。 九州で一番高い宮之浦岳などの山々がそびえ、森の中には樹齢1000年以上の屋久杉などの巨樹が見られる。 亜熱帯の植物や巨大な瀑布、清らかな渓流、澄んだ海など多種多様で美しい自然が、この一つの島の中に展開している。


 屋久島を拠点とする裏社会の大物、現神一之輔あきつかいちのすけは宝石強盗を計画し、息子梅太と共に仲間を集める。

 その中には嵐山や桜、菜奈、さらに保育士の遠藤修もいた。遠藤は鈴木亮平に似ていた。

 一之輔は渡辺いっけいに似ている。梅太は道枝駿佑に似ている。

 互いの素性を隠すためにコードネームで呼び合い、いよいよ強盗計画が実行される。

 一之輔が牡蠣、梅太が金柑、嵐山が栗、桜がケーキ、菜奈がコロッケ、遠藤がさくらんぼだった。

 

 現場から逃走したメンバーが集合場所の倉庫に集まり始めるが、計画通りに運ばなかった事態の中で、情報が警察側に漏れていた疑いが生じる。彼らは互いに不信の念を抱き、拳銃を突き付け合う。

「何で、残間たちがいんだよ!?」

 コロッケが叫んだ。

「しるかよ!」

 栗が叫んだ。


 鹿児島港から屋久島まで2時間40分ほどかかった。長旅で残間たちは疲れた。竜崎や呂宋も同行していた。

「屋久島って何が有名なの?薬師丸ひろ子?」と、残間。

「縄文杉、美しいビーチ、ウミガメ、ダイビングなどだ」と、竜崎。

 

 数々のハッキング事件を起こした上、殺人容疑をかけられて指名手配されていた天才ハッカー、四条が屋久島署に出頭する。四条はユースケ・サンタマリアに似ている。四条は捜査官の竜崎にこれまでの経緯を語るとともに命を狙われていると言う。竜崎たちは全国で多発する凶悪事件に立ち向かう『マルス』って組織を立ち上げた。

 竜崎は四条の供述にもとづいて捜査を始めるが、証言の内容と食い違う点が次々と明らかになってくる。

 

 四条に殺されたのは巣山仙太というハッカー仲間、小池徹平に似ている。

 💀1 巣山仙太

 仙太は目ん玉をくり抜かれていた。

 


 

 

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