#5
階段の踊り場から陽が差し込む
それを教室から眺めていた
そこに突然現れたバスケ部の不良
目が合ったらお互い目を離せない
過ぎ去っていく危機に安堵する心臓
何事もなく放課後を迎えるはずだった…
校門で待ち伏せている不良グループ
過疎地の公園に連れて行かれてタコ殴りにあう
「タイマンだったら…」
そんな情けない言葉が口を吐く
早いこと謝ってしまおう
ひれ伏そうと弱い自分が顔を出した瞬間…
叩け!殴れ!砕け!
弱い自分に負けないように
壊せ!崩せ!示せ!
強い自分になるために
思いの外チャンスはすぐに訪れる
廊下ですれ違ったバスケ部の不良
卑怯な手と笑われても奇襲を仕掛ける
唐突に顔面目掛けて右ストレート
「タイマンだったら…」
いつの日かとは違った意味の言葉が口を吐く
きっともう誰も絡んでこない
でも
校門で待ち伏せている不良グループ
過疎地の公園でまたタコ殴り
「タイマンだったら…」
いつか吐いた言葉よりも強気な心が僕を突き動かす
叩け!殴れ!砕け!
弱い自分に負けないように
壊せ!崩せ!示せ!
いつか誰にも負けないように…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。