第17話 ミスリルの使い道
ミスリルバグを倒し、回復役として使命を果たした次の日。
「マスター、ミスリルはどのようにしましょうか?」
「ふむ。使い道はどんな物があるのかな?」
「そうですね。まずは、武器です。剣または槍をミスリル製に出来ます。また、防具も作成可能です。せっちゃんさんの盾をミスリル製にも出来ます。あと、せっちゃんさんの身体を強化することも出来ますね」
「全部は無理なんだよね?」
「さすがに全部は無理ですね」
苦笑いを浮かべるラズ。
「せっちゃんの強化と槍を強化すれば、ミスリルバグの甲殻って貫いて倒せるかな?」
「はい! もちろん可能です! ミスリル取り放題です!」
ラズちゃんキラキラしてますねぇ。
「じゃあ、段階的に全部強化しちゃおうか」
「はい! 分かりました!」
ラズは、そう言って鍛治部屋に入って行った。
しばらく待っていると、ミスリルを半分持って出てきた。
「あれ? ミスリルってそんな簡単に加工出来るの?」
「いえいえ、この鍛治部屋にある道具や設備が凄いんです。ただ、部屋の外に持ち出すと、光になって消えて、元の場所に戻っちゃうんです」
「へぇ、そんな事になってたんだ」
「はい、皆さんがダンジョンに行っている間は暇な時もありましたので」
健気だわぁ。
「1人でいる間、寂しくない?」
「さ、さすがに子供じゃないんですから大丈夫ですよ! それに皆さんがいないのは長くても半日とかですから」
「あはは、そうだったわ」
ラズが健気で、小さくて可愛いから、ついつい変な気遣いをしてしまった。
「ま、寂しくなったら言ってくれな。ウルフとか動物型のをテイムしてくるからさ」
「は、はぃ。その時は、よろしくお願いします」
お? ペットみたいなのは好きなのかもしれないな。
タイミングを見て、テイムしてみようか。
そしたら、設備に庭があったはずだから、畑やなんかもついでに……
「———スター? マスター!」
「あぁごめんごめん、考え事してたわ。それで、そのミスリルをせっちゃんに?」
「はい! せっちゃんさんに取り込んでもらって、融合している防具を含め全身にミスリルを馴染ませれば、強化完了です!」
「ゴーレム便利だねぇ」
「ゴーレムですから」
微笑むラズをチラリと見ながら、せっちゃんに声をかけ、ミスリルを取り込んでもらう。
せっちゃんは、ミスリルを両手に抱えると胸に抱き締めた。
スーっと身体に入っていき、そこから徐々に色が変わっていった。
全体的に、ブルーが強くなって、防具は光を反射するとグリーンに輝く様になった。
「おぉ! 綺麗な色になったね」
「そうですね! せっちゃんさん綺麗です!」
サムズアップするせっちゃん。
「では、僕は槍を作りに行きますね!」
「よろしく、でも無理はしないようにな」
はぁいっと言って、若干駆け足で鍛治部屋に入っていくラズを見送った。
「よし。俺達は、ポイントでも稼ぎに行こうか。ボス戦なしで、コカトリスとトレント狩って、リポップさせてを繰り返す感じで」
了承の返事をせっちゃんと、微笑むトワさんからもらい準備をする。
準備をしていると、トワさんが近づいてきて、耳元で囁いてきた。
「私もワンちゃん欲しいわぁ」
最後にフゥっと息を吹きかけるオマケ付きで。
ゾワゾワした。
ワンちゃんって何ですか!?
俺がワンちゃんになればイイんですか!?
あっと言う間に賢者モードになりました。
「うふふ、ご馳走様ぁ」
喜んで貰えて嬉しいです!
気持ちを表すなら、(T ^ T) だな。
俺達は準備を終えて、ダンジョンへ入り、狩りを開始した。
休憩や昼食を挟み、夕方になるまでポイントを稼いだ。
今日の成果は、コカトリス62体、トレント46体だった。
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現在の装備一覧
初心者の剣
初心者の木の盾
初心者の弓
地下足袋
トレント魔鉄のコンポジットボウ
ウルフの鎧
ウルフマント
リザードマンの皮手袋
リザードマンのアームガード
リザードマンのレッグガード
初心者物干しセット
テイムスキル
体術スキル
収納スキル
矢弾作成スキル
生活用品一式
醤油
若返りの薬 1本
チェーンソー
大きな棍棒
大きなカイトシールド
魔鉄の剣
魔鉄の槍
ツルハシ 3本
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設備
鍛治設備一式
小さな個室
トイレ
脱衣所付き風呂場(洗濯機、洗面台は脱衣所)
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従魔
ブルーグリーンのヴァルキリー風ゴーレム(せっちゃん)
ロリドワーフ(ラズ)ラズベリーショート
でっかいフード付きパーカー 黒
エロスリリス(トワさん)ゆるふわロングダークレッド
ロングカーディガン 白
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(魔石は9体分を差し引いて)
コカトリス 62体 Dポイント +3,100
トレント 46体 Dポイント +2,300
魔石合計 Dポイント +4,950
アイス等 Dポイント 200
食事 朝夕変更+3名 Dポイント 60
残 Dポイント 12,580
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