第65話 ケンカ
新人ハンターくんと女の子ハンターが戻ってきた。
装備を増やしたので、軽くしてほしいと言われたので、アランは魔法を使った。
「いつでも出発出来るぞ。」
新人ハンターくんが、アランに向かって言う。
「私もよ。」
女の子ハンターも、アランの前に立つ。
「しつこいな。ダメと言ったろ。家族のもとに帰れ。」
アランは、またかとため息をついた。
「俺は、ハンターとして生きている。家族には、ちゃんと話したし、応援してくれている。」
新人ハンターくんが、アランをしっかり見つめる。
「私もよ。父もハンターで、…もう亡くなっているけど、お世話になっていた教会のシスターは、認めてくれた。だから、今回も、ギルドの依頼を受けたのよ。私達をハンターとして扱ってほしいの。子供扱いしないで。」
彼らの後ろでは、スタンとボッサが、ヤんのか、ヤんのかと尻尾を立て、つま先立ちの妙なステップを踏んで、睨み合いが始まった。
「今なのか、この後なのかってだけだろ。俺達は、どの道ハンター稼業に突き進むだけだ。遠出だってする。お前がいても、いなくても!」
後ろでは、妙なステップが終わり、激しい取っ組み合いが始まった。
2匹とも、何やらお尻の穴、丸見えで転がりまくっている。
「俺は、お前って名前じゃないし、あんたでもない。認めてほしいなら、まわりのことを考えて喋れよ。大人として振る舞えない奴なんか、俺はゴメンだ。」
後ろでは、激しい取っ組み合いが終わり、ぺろぺろ舐め合いが始まった。
なんなんだよ。
「俺は、ハンターのポールだ。……アラン、よろしく。」
新人ハンターくんが、握手を求めて手を出した。
「私は、ハンターのニーナよ。師匠、よろしくね。」
女の子ハンターも、手を出した。
「師匠はよせよ。……ポール、ニーナ、よろしく、アランだ。」
アランは、覚悟を決めて、ふたりの手を取った。
近い将来、誰かが自分を看取る、彼らには少々酷な役目を押し付けてしまうかもしれないな。
アランは、薬草を探す旅をしていたが、どこかで諦めている自分がいた。
だから、誰とでも距離をとる生活をしていたのかもしれない。
新人ハンターくんと女の子ハンター、これからはポールとニーナか……。
スタンとボッサは、アレクサンダーとチルチルと一緒に、やれやれと言いたげに、こちらを見ていた。
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