第197話 海での戦闘
みんなでお昼のお茶を飲んでいる時に、それは始まった。
「なぁメリッサ、海を見てみろよ!」
小高い波の中に黒い背鰭が幾つも見える。
「メリッサ、あれはドルフィン族の背鰭か?」
「イエあの色ははおそらくは、オーカ族の背鰭ですね」
「オリビアとマールは傘を準備してくれ! 俺が打てと言ったら打ってくれ」
続々と陸に上がって来るオーカ族、そして先頭にいるのは捨て台詞をしていた貴族だ。
「大体1000人ぐらいかな、城に連絡してニホンエン王国騎士団をこちらに派遣のしてもらって! 国境には要らないな」
「旦那様、あの人数を私たちで捕まえきれますか?」
「あゝ、魚人族に悪いが水は電気をよく通すからな、もしかすると全滅かもしれないな、ただ此処で叩かないと、クラブ族に情報が漏れて他から上陸されても行けないしな」
逃げればクラブ族に連絡が行く、それは阻止しないと面倒だ!
そしてオリビアとマールが、出口で隠れて俺の指示を待っている。
そして全てのオーカ族が、上陸したみたいだ。
「オリビア、マール、打て」
2人は出口を飛び出して傘を振る、そして海岸線に光の波。
「何だお前・・・・・・」
トドドーン! 水蒸気と砂塵が舞う。
あの貴族が何かを言おうとしていたが、雷の音に消える。
砂塵が消えて海岸線を見ると、転がっているオーカ族。
「まあ、縄で縛るより騎士団の到着を待とう」
2時間ほどでニホンエン王国の騎士団が到着。
「王よ、何故俺たちに戦闘をさせてくれないんだ!」
「何故怒るんだよ、騎士団団長よ?」
「取り敢えずは、生きていれば縄を打てくれよ。死んでいるなら埋葬してくれ」
騎士団は、チャチャと動いて戦闘処理をしている。
「王よさっきも言ったが、俺達にも戦闘をさせてくれ、腕が鈍って来る」
「まあまあ、その内に第二陣がやってくるからな! 処理が終わったら飯を食べて、休息しておけ」
「聞くが、王は未来が見えるのか?」
「いや単なる感だよ」
「え〜感だけで、相手を滅ぼすのか」
「騎士団団長さん、王様は何でもお見通しよ」
「そうそう、だから貴方も付いて来てるんでしょう」
「奥方様、そんなことよりも分かっているならば、騎士団を使って欲しいです、王と貴女様方に何かあったらどうするんですか!」
「まあまあ騎士団団長、この次来る奴らはお願いするよ!」
「分かりました王よ、それではこれより休息に入り明朝より海岸線を監視します、そして夕飯は王の料理をお願いします」
結局夕飯は炊き出しとなった、メニューはカレー!
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