第2話
普通ならたとえ自分の父親とはいえ、この国の王である父上に会うには先触れを出してからも時間がかかるが、俺はそれを待つことができず、直接父上の執務室に行った。
マナーもなってないが、急がないとレオンと婚約してしまうかもしれない!
それとも、もう婚約者になってるかもしれない!いてもたってもおれず、警護が止めるのも聞かず執務室のドアを叩いた。
騒ぎすぎたせいか、声が聞こえたようで父上の「入れ」と声がした。
入室をして、俺のできる1番の礼をして顔をあげると、宰相のアスパルト公爵と兄上もいた。
大事な話の最中だったのでは、と少し冷静になれたが2人の前で説明するのが恥ずかしくなり言葉が出てこなかった俺に「先触れも出せないほど急用なら早く話しなさい。」と父上言われ王家の婚約には宰相や兄上の理解も必要だと思い「一目惚れをしてしまいました。」「彼女と婚約したいと思います。」と素直に告げた。
3人とも目を丸くしてたが言葉の意味がわかったのか大爆笑しだした。
何でだ!俺は真面目に話してるのに!
そんな俺を見て兄上が「どこの令嬢だい?」
と優しく聞いてくれた。
父上も宰相も大爆笑したことが気まずいのか軽く咳払いして俺の返事を待ってる。
俺は先程の出会いを父上に話し、レオンの知り合いなら紹介してくれ!レオンの婚約者なら王命で俺にくれ!っと必死になって言った。
ついでに「 宰相には悪いがワガママで傲慢と噂のあるそなたの娘とは婚約はしない!」と先に言っておくのも忘れない。
いつも穏やかな顔をしているが、この瞬間無の表情になった宰相を見て背筋が寒くなった気がしたが、すぐにいつもの穏やかな顔をしたまま、「一目惚れの相手と結ばれればいいですね。応援しますよ」と言わたが、父上と兄上の顔は引きつってるように見えたが、あの少女のことを調べてくれるようにお願いして執務室を後にした。
ここでも、俺はやらかしてしまったことに気付かずに・・・
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