消えてゆく道



一面の雪原を長靴をはいた子どもが歩いでいく。

その後ろからもっと小さな子どもが

綱渡りのように両手を広げて、足跡から足跡をまたいで、

先を行く子どもを追いかけていく。


ふたりの姿はどんどん遠くなり、真っ白な地平線の向こうへに消えていった。


雪のうえに、足跡の一本道だけが残った。


そのうち雪が降りはじめ、

足跡は短く、浅く、小さくなり、


雪が止んだころ、子どもたちの足跡はただのくぼみになっていた。



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