第34話 コップ

おいらコップ。

ダイソーで売ってるコップだよ。

おいらのご主人様は、お父さん。

先代は、なんか洗っててかけちゃったらしい。

で、お母さんがダイソーで買ってきた。

でも、ちゃんと瀬戸物なんだよ。

取っ手がちゃんとついてるし、入る量もちょっと多め。

瀬戸物だから冷えた物もぬるくなりにくいし、温かい物は冷めにくいのです。

ぬるくなっちゃうけどね。冷めちゃうけどね。

おいらには、先輩がいるよ。

お母さんのコップ。お姉ちゃんのコップ。弟ちゃんのコップ。

弟さんはまだちっこいから、アンパンマンのプラスチックだけど、

けどおいらには先輩の一人。

ちょっと歯でへこんでるけどね。

お母さんとお姉ちゃんのコップは瀬戸物。

なんか難しい英語とか描いてある。

おいらは犬の絵が描いてある。

ご主人様はおいらを食事の時に使ったり、朝のコーヒー飲むために使ってるよ。

大事なことだからね。大切なことだもん。

コップがないと、不便だもんね。まあ、あって当たり前だけどね。

でもね、ご主人様。

おいらに飲み物入れてるのは、お母さん。洗うのもお母さん。

とりあえず、おいら、洗え。な。手伝ってやれ。

お母さん、居て当たり前だけど、いないと不便だよ。

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