File7.5 誇り高き王、最後の砦

 都内某所、『チーム絵札』の事務所。

 グレイトキングのリーダー、山王は困っていた。

 「くっ………木ノ原と高御堂が死にやがった………しかも、どちらも強い情報屋にやられたんだ。くっ………幹部二人を失ったグレイトキングはこれからどうすれば………」

 すると、後ろからとある男が話し掛けてきた。

 「山王さん。その情報屋の退治、俺に任せてくれません?」

 「お前は………大神田おおかんだ

 その男は、グレイトキング最後の砦、大神田隆平おおかんだりゅうへいだった。

 「ソイツを殺ればいいんでしょう。それなら、武闘派の俺にもってこいです」

 「分かった!では、構成員の9割をお前の支部にまわす。あの男を…やってくれや」

 「はい。わかりました」

 そして、大神田はそこを去ると、下っ端に会った。

 「大神田さん。本当に最強の情報屋、九鬼を倒せるんですか?」

 「あぁ。俺は最強だ。そして、グレイトキングのリーダーを俺に入れ替えるんだ。あの脳筋はリーダーに必要ないんだ」

 そう語る大神田に、下っ端はご機嫌を取るようにゴマをすった。

 「そ、そうですよね!リーダーは貴方にぴったりです」

 「あぁ、次期リーダーは俺だ」

 大神田は妖しき笑顔をその顔に写した。

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