Innocence

夏の日差しを避け、木陰のベンチに腰かけてスマホを覗いてる。うつむく横顔に、時折木漏れ日が射し込むと、遠目からでも白く艶やかな肌を確認出来た。

顔を上げた君と目が合った。


見惚れたよ。


その眼差しに吸い込まれそうになり、僕は目を閉じる……時間が止まったかと思った。


美しい君を前に、いつもは寡黙な僕が、その日は自分でも驚くくらいおしゃべりで、話せば話す程好きになってゆく。


十代の頃の青くイノセンスな

甘く 香しい時間が流れてた


これからの人生を一緒に過ごせたら


マチネの幕が静かに、上がって行くような気がしたんだ。




・・・


参考音源

「Por Una Cabeza」

https://youtu.be/HIf19aClyvo



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る