第20話 不平等・不公平です!!
「私は
そういえば、そのような名前があったような気がします。
う~ん……思い出せないのなら大したことのない人間なのでしょう。
それにしても……なんですか、あの訳の分からないくらいの癒し系美人は……。
出る所は出ているので、余計に私を不愉快にさせます。
何ですか、あの身体……不公平です……不愉快です……少し分けやがれです!!
世の中不公平です。
まぁ、これが加われば私は完全至高……世界の宝となって危険なので、神様は与えなかったんでしょう。
そう思っておきます。
「それじゃあ、お邪魔しました~」
何か気を遣っています。
人の心に土足で汚していく癖に、何故遠慮するのか意味が解りません。
「あ、良かったら一緒にどう?」
「それじゃあ、お言葉に甘えて」
柊先輩の言葉に呼応するかのように素早く彼女達のいる場所に座りました。
この子は行動力が凄まじいです。
それゆえに、彼女を扱うのはまさくんと違って少し骨が折れます。
「お前は少し遠慮を覚えろ」
おっと、まさかこの人が言うとは……いいぞ~、私の代わりにもっと言ってやれ~!!
「こ~ら、そんなこと言わないの~」
「うん? 何か不味かったか?」
不味いことなどありません、彼女は遠慮がないのでスパッと言ってやるべきです。
「そんな言い方、下級生がビビっちゃうでしょ~?」
この人はビビらないと思いますけどね。
男子にでも、自分の言い分をはっきり言う人です。
そうそうビビりはしないでしょう。
「これは元々だから仕方ない」
「ごめんね~……海君、悪気はないの~」
この人も私と違う意味で苦労してますね。
直そうとしない人間は駄目駄目です。
将来壁にぶつかってそのままぺちゃんこ間違いなしです。
「悪気も何も、何も悪いことしてないからな」
「もう、そんなんだから生徒会以外誰も友達いないんだよ!!」
「別にお前が居れば友達が居なくても俺は満足だが?」
目も当てられません。
なんて天然垂らしなのでしょう。
手で目を覆います。
これ以上この光景を見ると汚染される気がします。
だけど、目が離せない……きっと私も白馬の王子様とこうなるからかもしれません。
「はいはい、そう思うなら他の人にもちゃんと優しく接してください」
「それは無理だ、無理に優しくなんてできない」
流石の高田さんも、二人ののろけを聞いて胸やけを起こしたのか、そっとこちらに戻ってきました。
気持ちは分かります。
だってここでもきついのに、直に浴びたのだ。
耐性のない私だったら吐いていた事でしょう。
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