料理が美味しくない

「......とっ」俺の昼飯が出来たぜ!昼飯って言っても、カップラーメンだけど、早速かき混ぜて食べよう。


ズズズー、「ん?」あれ?おかしいなと思い麺を啜る。「ん?」味がしない。そう味がしないんだ。


おかしいはずだ。カップラーメンは、いつどこで食べても美味しいはずだ。そう思った時、不意に涙が出た。


いいや違う。このカップラーメンに味がしないんじゃない。俺は実は2年間付き合った彼女に振られた。理由は、好きな人ができたって。


なんだよそれ。俺はなんだったんだ?告白をしたのはお前だろ?お前に暴力も暴言も振ったことない。レディファーストを心がけて優しくした。


なんだったんだ俺の時間は。一回見てみたよお前の好きな人


ブランド物の服を着て、いかにも金持ちだろうな。結局は金か。人生は金だよ、金。


そう独り言を喋った時、そこに置いてあったサボテンが申し訳なさそうに喋った。


「液体スープとか調味料忘れてますよ.....。」


あ。

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