第194話 木曜日の風鈴

昨夏、たくさんの風鈴がつるさげられていた商業施設のいこいの場に、今年も風鈴が登場。

規模は縮小されていて、半分は、七夕飾りのような飾りがほどこされている。

風を少しあてられて、かすかに鳴っていた風鈴は、今年は静か。

短冊は揺れているから、少しの風はあるように見えた。


音のない風鈴は、なんとも物寂しい。

風流であるはずにも、色褪せるような過去の残影のように見えてしまう。

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