嶋地凌ログ3 202301月~
詞梳記(ことばとき)
R050101~
ただひとつの止まり木 #深夜の二時間作詩 「はじまりの言葉」
「だれか、」――前置きして。
残したスタート地点だったのかもしれないけれど。と、
オモチャのピストルは万国旗と情死し、ワームホールを創りました
幕引きにつまづいたその栞の住処は
恋文であることは判別できたが。
以下の薬品は硬質な細雨、
吟じられた天体展望の、めしいたともし火しかなく
私には理解しかねるものだったのですが。
上澄べりした氷塊に捕らわれた言葉の数々は誰か残した足跡にも関わらず、
蓋をこじって、光の射す方へ、慰めにも彩色を施されたばかりだった
(いつか、アガペーの翼よ!)
ひょろながく大きな木がほころばせた
ボタンの掛け違いに液体に注いだ メランコリックなぬかるみでは
愛しくて、切ないほど、見せしめで、フローチャートはむしりとられる
このデータを伝送すると海水が流れ込んだ、
右も左もただ弱いグライダーが
波打ち際に揺蕩うように。
夢遊病かな、渡り鳥かも、でも野良犬みたいだ
なんとなく開かれたところにダリアが咲く
今日はカーニバルだったと知ったところです
うたいわらうピエロがカラフルな吹雪の詰まった、風船を掲げている
まっさらになるまえに、ピントを合わせては鐘の音を鳴らし、
トイカメラの単眼は、温室育ちの艷消し硝子に焚きつけさせるという
やさしくてほろにがい小昼時のクリームを愛撫し
航海のシロップを鮮烈に脈打っている。
成り行きに流される咎人の迷宮、酸欠の愛華の小芝居の出発点を
グラスに詰まった珈琲で流し込んだ 焦がれ欠けた微笑みを思い出した
午後4:32 · 2023年1月1日
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