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私の名前は美月。
顔が整っていると幼いころから言われ育てられてきた。
でもそんなことで私は調子に乗ることはなかった。
だってそれは私のことを褒めいるんじゃないと思ったから。
DNAを褒めているのであって魂を褒めているのではないのだから。だから私はみんなから好かれるようないい子になろうと思った。
小学生の終わりくらいにある男の子と出会った。
その人は私より年上で中学三年生だった。
名前は峰 流星っていうみたい。
茶色い髪色をしていて、大人の仲間入りしているみたいでかっこよく思えた。
公園に行けばその人がいていつも優しくしてくれた。
その時の時間が永遠に続けばいいと思うくらい楽しかった。
学校に行きたくないとさえ思うくらいだった。
だけどある日、彼は私に暴行を加えた。
どうやら私をだましていたみたいだった。
私が嫌と言っても止まることを知らない。
あんなにやさしかったのにまるで別人のようだった。
どうしてこんなことをするの?そう聞いてもほとんど教えてくれない。
ただ気持ちいいからという。
心の移り変わりは早く、こんな人、早く死んでしまえって思った。
そしたら神様が私の願いをかなえてくれたのか本当に彼を殺してくれた。
本当にうれしかった。
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あれから私は成長した。
高校生になり自分を守ってくれそうな強そうな彼氏を作った。
名前は裕也。
とっても充実した生活を送れそうだと思った。
だけど、その高校にはトラウマがいた。いや、そのトラウマとほとんど同じ顔をした男がいた。
峰 流星の弟、峰 隆起。
あの顔を見た瞬間体に虫唾が走った。
とにかく彼の顔を見たくないくらいだった。
毎日のようにトイレで吐いてしまうくらい。
いつまでたっても震える体。
私は……逃げた。
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夜道を一人で歩いていた。
「おい!」
後ろから男の声がした。だれ?そう思って後ろを振り返ろうとした。
だけど振り向く前に自分の体に違和感を感じた。
背中が熱くなった。
じわっと広がるぬくもり、そして痛み。
私はナイフで刺されていた。
え????
誰が……。そう照らされた顔を見たら、峰 隆起だった。
ああ、やっぱりあいつの弟だったか。
私は悲鳴を上げることもなく、永遠の眠りについた。
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