第72話
夏希視点
最近、時間が経つに連れて私の大切な関係が薄れていく。私も月宮さんのように全て諦めてただ座る生活をしたいな。だからその前に最後にやりたいことをやることにした。
「ゆうくん、好きです!付き合ってください。」
ゆうくんは話しかけても無視してすぐに帰ろうとするので思いっきり告白することにした。
「・・・」
ゆうくんは一度私を見るが、何も答えず教室を出る。
振られちゃった。
するとクラスの女子達はほぼ笑っている。
笑って居ないのは、椎名と雲野、月宮だけだ。
椎名が直ぐに私の元に来る。
「夏希、大丈夫、あと今笑った奴許さないからな。」
椎名はクラス全員に言う。椎名はこんなことを言うキャラじゃない。けど私の為に言ってくれたのだろう。
「その、ドンマイ。」
雲野が私に言うがこいつには言われたくない。
「うるさい。」
「えっ」
「夏希?」
椎名が私にいつも向けない不満な顔をする。
一回だけ、うるさいって言っただけじゃん。そんな顔をしないでよ椎名。よく考えたら、こんな顔、私が一人だった時よく向けてたな。
そういえば、私優くんと関わる前は、元から色んなことを諦める性格だったな。
昔に戻るだけだ。
「クラスの新しいネタ見つけたね。」「本当にさっきおもろい。ゴミにもいいところあるじゃん。」「つか、アンタそこの二人とも喧嘩したの?」
クラスメイトは各々話をしている。
「夏希、」
つか帰ろう、私はもう家に帰って本を読もう。
「まって夏希!」
そして今腕が掴まれた気がするが、私は振り解いた。
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優視点
楽しいバイトの気分が残っている状態なのだが、
「あ、ゆ、最悪。」
お隣さんだ。流石に幾ら嫌いな相手でも、同じマンションの隣に住んでいるから、関わらないままには行かない。このマンションの住人に迷惑をかけたくない。だから一応挨拶程度に軽く頭を振る。
「うわ、キモ。」
そして、俺は家に入る。
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