第51話

 

 「先輩、俺、俺」


 あれ、泣きそうになってる?やばい俺のせいだ。


 「えっと、雲野さん。」


 「、先輩、、、おかしいと思ったんですよ!」

あれ、笑ってる?


「ゆ、、、ゆき?」


「あはは、、、自ら家族を警察に追放したのに、その追放した本人が謝りに来るなんて、あはは!」

 

 「えっとその、兄だし、俺にも責任あったし、しっかり謝罪をしようと思って。あと大丈夫?おかしいくらい笑ってるよ??」

 めっちゃ涙を流しながら笑ってるし、完全に


 「、ゆ、、、笑って、、、」


「いや、本当に本当にビックリしましたよ。まさか、先輩に憧れて、ストラップ買って、、、先輩みたいになりたいと思ったら、、、まさか、、、まさか、、、そのストラップで先輩に会えるなんて。」


「大丈夫?喉痛そうだよ。」


「大丈夫です。本当に大丈夫ですから」

いやもう、笑うってレベルじゃない笑いしてるし、もはや狂気じみてるし。


ーーーーー

 それから、治るまで少し時間が経った。


 「、、、お母さん、」


「!!雪、、、私を呼んで」


「ごめん、先輩と二人で話したいから、ちょっと退室して貰っていい?」


「、、、えっ分かった。」

 なんかデジャブを感じるけど気のせいだよな。


 

「その、大丈夫?顔まだ赤いよ?」

 本当に顔が赤い。


 「大丈夫です!」

 いい返事。あと入った時よりすごく顔がスッキリしてる。あれほど辛い顔をさせて申し訳なくなってくる。


 「なら、よかった。」


「先輩!」


「おー、」


「俺、先輩にあったら話をしたいこと沢山あったんです。」


「俺もだな。」

正直俺は思ってなかった。会えると思ってなかったし、精神がおかしくなっていた。久しぶりだな、、、こんなに店長以外と人と話したいって思うのは。


 まなちゃん、、、違うストラップだったけど、ストラップが巡り合わせてくれたよ。


 「じゃあ、早速名前教えて貰っていいですか!」

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