第37話

クラスメイトの上町 春香はいつも、陰で俺に嫌がらせをしていて、普段は絶対に俺と話す事をしない。


 「おはよう、雲野くん」


思わずビクッとする。


 「あはは、、、どうしたのそんなに驚いて?」


 「いや、普段声をかけて来ないからビックリしたなって、」


「そんなに、ビックリしなくても、いいんじゃん。」


「あはは」


「ねぇ、、、それよりさ、、、そのストラップどこで見つけたの?」


「アニメショップで、、、」


「へぇ、、、雲野くんってそんなの好きなんだ意外」

俺のアニメ趣味を馬鹿にしている話を何度も聞いたことがある。これは嘘だ。


 「それのどこが良いの?」

まるで良くない物だと決め付ける言い方。


 「これは、アニメが凄く好きでこのキャラも好きなんだけど」


「へぇ、、、」

ひいた顔をしている。


 「俺の憧れの人が持っていんたから、俺もと思って」


 「、、、!?」

上町さんが驚いていたが一瞬で険しい顔になった。


 「そんな理由があったんだ、、、、、、、、、雲野くんって」

間がかなりあった。

 

 「異常な人だったんだね。」


そう言うと上町さんは不機嫌そうに席に戻った。


 俺は珍しくと思っていた。絶対に上町さんは直接文句を言える人じゃない。

 


ーーーーーー

 「雪、まだそのストラップを付けていたのね」


姉に毎日のように言われる。


 「うん、俺にとってこれは大切だから」


「、、、ねぇ、、、どうしてそんなに大切にしてるの?」

 姉が興味を持っている??


「それは、、、」

あの時、先輩に会えた理由が姉との喧嘩とは言えない。


「大切な人との思い出の物だから?」


「えっ??」


「嘘、、、そうなの??」


「なんで分かったの?」


「何となく。そう思っただけ」

勘が良すぎる


「雪、、、」

姉は久しぶりに俺の頭にを手を置く。


「それ、大切にしなさいよ。」


「えっ?」


「じゃあ、私学校行ってくるから、行ってきます。」


俺は今の少し間、驚くことがあった。

まず、さっきの勘の良さ。

2つ目は、「ストラップを大切にしなさいよ」アニメ嫌いの姉とは思えない発言だ。

最後に、久しぶりに俺に向けた、「行ってきます。」を言った。

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