第28話 想像以上

迎えにいった子は想像以上に前途多難な雰囲気があった


近づくと怯えた瞳を人間に向け、

2m離れたところからでも分かるほど震えていた


運動のためとペットシーツから離すと、

大慌てでシーツへと戻っていく


トイレのために庭に出すとグルグルと円を描きながら歩いていく


私はその姿を見て涙が出そうになった


”なぜ罪のないこの子たちがこんな仕打ちを受けなければいけないのだろう”


自分の家がブリーダー業をしていたこともあり、

同じブリーダーとして恥ずかしくなった


翌日、

私たちは天候を心配しつつ家へ帰った

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る