第177話 美白の少女

 俺たちは現代に戻ってくるとまずはスノウの服を探す事にした。


 進化した事で超絶美少女に進化した彼女だが、ミルティ並みの頭の悪さで困っている。


 ※頭が悪いと言うより理解力が低い気がする...。


 と言うか蛙人族は進化したら皆こうなのか、それともミルティ達がただ単にカエルの中でも美人の部類に入るのかは分からないな...。


 そう思いながらも彼女が気になる服を探していくと、急に彼女の足が止まる。


「どうした?」


 と俺が聞いてみると彼女はこう答えた。


「...和希の世界って暑いんだな」


 そう、今は夏だ。


 寒冷地帯に住むスノウにとってこの暑さは死活問題なのだろう。


「ああそうか、だったらカードに戻っておくか?」


 そう提案すると彼女は首を横に振る。


「いや良い、もうちょっとこの目で和希達の世界を見てみたいから」


 と苦しそうな顔で言われてもな。


「まあ良いけどさ。苦しかったらちゃんと言えよ」


「ああ...」


 ミルティ以外とはまだ上手く付き合えなだそうだし、俺が積極的に話しかけないとな。


 こういう時にリーダーは辛い。


 チーム全体の指揮管理をする者としてメンバーと仲良くなっておいた方がいいのは当然である。


 元々人付き合いが得意な方でもない俺がこんなことをやるようになるなんて【覚醒者】として覚醒するまで思わなかったな。


 そう思っているとメニュー画面が開いた。


『EXスキル【統制者の資質】を取得しました』


 新たなスキルは嬉しいが【統制者の資質】か...。


 なんかちょっと響きが嬉しいな。

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