特に特徴のない世界に異世界ゲートができたのに覚醒した俺の職業はクソ雑魚の【弱体術師】！？1人じゃ戦えないと大多数には笑われたけど俺を信じてくれた親友達と共に俺の事を見下してきた奴らを見返します！

第36話 帰り道の夜襲

　しっかり遊んだ俺たちはゲームを片付ける。

「はぁ〜、カズ君とのゲーム楽しかった！」

「やっぱりゲームって良いですよね。私は毎日やっても遊び足りません！」

「でもそろそろ帰った方がいいよな」

　俺の言葉に2人は頷いた。

「じゃあまた明日学校で会いましょう」

　と呟き蜜香は帰っていく。

「じゃあカズ君。私達も帰りましょうか」

「ああ」

「今日は乗ってく？」

　そう言われたので一瞬頼もうとしたのだが、彼女には早めに帰って両親に会ってほしいと思い遠慮する事にした。

「分かった。じゃあまた明日ね」

　結美を見送った俺は自転車で家に帰る。

　自転車置き場でチャリに乗ると帰り道を走る。

　暗くなってきて人気のない裏路地に差し掛かると天より光が降り注いだ。

「なんだっ！？」

　いきなりの攻撃を受けた俺は自転車を捨ててその攻撃を躱した。

「チッ、外したか」

　と呟く方向を見ると伊藤の奴がいた。

「危ないだろ！」

　俺の言葉に彼はこう返してくる。

「ふんっ！　次は当てる！」

　そう言いながら光属性の魔法を放ってくる【聖騎士】伊藤。

「危ない！」

　俺は必死に躱しながら使い魔を召喚した。

「アル子！　リィカ！　召喚！」

　カードから2人が飛び出して俺の前に並び立つ。

「なんだ？　魔物を召喚した？」

　最初こそ少し驚いていた彼だったが、それはすぐさま笑いに変わる。

「驚かせやがって。所詮はコウモリとアルミラージか。雑魚だな」

　などと好き放題言ってくる。

「...なぜ俺を襲った！」

「ふん。ちょっと女子といちゃついていてうざかったからな。腹いせに少しボコらせろ！」

(なんだそのしょうもない理由！　というかその為にわざわざ４時間くらいゲームが終わるのを待っていたのか！？　馬鹿だろ！！！)

　などと俺が思う中、彼は攻撃を仕掛けてくるのだった。