Fate or Destiny

曙-平静∞∞-

第壱話 変わらぬ日常

 街ではクリスマスツリーが色とりどりの装飾を身に纏っているころ、部活帰りにユニフォーム姿で公園に来ていた甲南生たち。無事に撮影も終わり、体力を持て余した菅柊神はメンバーに名花優斗・久野紫耀太を加えて、もう1試合やり始めようとした。


「まだやるの~?柊って体力あるよね...笑」

「え、何言ってんの?優斗の方が若いくせに。ほら、いいからするの!」


じゃんけんでチームは、カイ・愛翔・優斗vs柊・紫耀太・耀介チームに決まった。


「ねぇねぇ、2人とも賭けしない?」


突然、紫耀太がニヤニヤ笑いながら、変な事を提案した。


「賭けって?」

「んとね、一番点取れなかった人が一番点取った人の言うことを1つだけなんでもきくの🎵」

「へぇ~なんでもいいの?」


紫耀太は耀介を見ると柊にバレないようにウィンクをする。それだけで2人には通い合うものがあった。


「俺はいいけど、柊ちゃんはどうする?」

「ん~僕もいいよ」


柊は軽い気持ちでその賭けに乗った。


⚪️⚫️⚪️⚫️⚪️⚫️


試合は5対3で柊チームが勝った。しかし、その内容は紫耀太と耀介が2点ずつで柊が1点というものだった。


「じゃっ...じゃあ僕帰ろっかなぁ...」

「しゅ〜ちゃん。逃がさないよぉ〜」


紫耀太は柊の襟首を捕まえてニッコリと笑った。

その時、愛翔が近付いてきた。


「ねぇ、俺たち今から買い物行くけど柊たちも一緒に来ない?」

「あっ、ごめ~ん。僕たちは僕たちで買い物行くから」


柊が何かを言う前に紫耀太が返事をしてしまった。


「そっか~。じゃあまた今度ね」


愛翔・カイ・優斗の3人は柊たちに手を振って帰っていった。


「これで邪魔者はいなくなったね」

「じゃ...邪魔者って...」

「ねぇ、ここだとアレだから更衣室いこうよ」


耀介の提案で3人は更衣室に入っていった。

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