第8話 今後
俺は死体漁りをして、解体用のナイフと炎と水を出す魔道具をそれぞれ一つずつ見つけた。
魔道具というのは日本でいう電化製品に似たものだ。ただ、コンセントとかバッテリーとかの代わりに、魔石や魔力を流しているらしい。
俺は炎を出す魔道具でちょっとしたキャンプファイヤーを作って、解体ナイフで切り取ったオーガの塊を焼いていく。
水の魔道具で少し水を飲んで落ち着いたから、今後について考えることにする。
今俺が持ってる、役に立ちそうなもの。
・騎士の剣
・侍オーガの刀
・炎を出す魔道具
・水を出す魔道具
・学校の制服(防御効果は無い)
・学校のカバン
まあ、こんなとこかな。せっかく日本刀が手に入ったし、質は騎士の剣とと変わらないからそっちを使おう。
そして今更だが、この剣たちの白銀の輝きはもしかして……ミスリルかもしれない。
女神も講座で話していた。
この世界にはミスリルや他のファンタジー金属があり、それらは基本的に地球にあったものより硬いらしい。
しかもミスリル製の剣が二本!
あ、二刀流もいいかも!よし!ステータスも伸びたし、剣もちゃんと扱えるようになったから剣術頑張るぞー!
でも、俺こんなに楽しんでていいのか?
いや、いいだろう。女神を殺すという復讐心さえなくさなければいい。
ここに俺を送った女神を許さない。そして俺は必ずアリスとの約束を守る。殺さなければ殺される。上等じゃねえか。俺の邪魔になるやつは滅ぼす。
今の俺の武器は自分のスキルだ。この狂人スキルでこの洞窟から出てやる。そして『ハズレスキルツリー』で殺される女神の顔をしっかりと目に焼き付けてやろうじゃねぇか。
気合が入ったところで俺はオーガの肉を食べ、洞窟を進むことにした。
「にしても、うまかったなあ〜」
そうなんだ。オーガは意外とうまかったのだ。実は魔物全般うまかったりするのかもしれない。食べ比べしなくては。
そんなことを考えていると、チグハグな雄叫びと一緒に角を曲がってきた侍オーガに出くわした。
「ガガガイギっっギギギイギギガクククク」
「おっ!初戦闘いくぞ!」
一番最初に倒した侍オーガは戦闘に数えない。
あれはどちらかというと「蹂躙されていたところに幸運にも奴を倒せた」ってところだ。
だからこれが初戦闘である。俺のステータスがあればアイツを殺せるはずだ。
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