合流
Side 藤崎 シノブ
=空中戦艦シグルドリーヴァ・格納庫=
シグルドリーヴァに乗艦。
そこで前の戦いでは補佐に回っていた長谷川 千歳と合流した。
「君もいるんだ?」
「まあ前線戦わないけどな。ぶっちゃけ君らと居た方が安全なのはこれまでの経験で理解してるし」
「まあ君らしい判断だよ」
「その代わり、祝勝会の手配や代金は俺が持つよ」
「ありがとう」
傍にいた長谷川 千歳の付き人の佐伯 美津子さんは「すみません、この人素直じゃないんです」と苦笑していた。
「しかし、パワーローダー全員分準備していたんですね」
シグルドリーヴァの格納庫には前の戦いに参加したメンバー全員分のパワーローダーが置かれていた。
「まあ戦争の備えって奴さ。それにただ整備しただけじゃなくてチューンアップしてパワーアップしている。他のチームのパワーローダーもそんな感じだ」
「へえ……」
つまり戦う準備は万全だと言う事だ。
そう思っていた矢先に警報が鳴り響く。
☆
Side 天王寺家 シグルドリーヴァ攻撃部隊 隊員
『天王寺様に歯向かう物には死を!!』
『先の戦いの英雄とは言え、所詮は素人の集まりだ!!』
『発進前に叩き潰せ!!』
飛行型パワーローダーと戦闘機の混成部隊で敵の空中戦艦に奇襲を仕掛ける。
『敵パワーローダー発進!!』
『周辺の自衛隊も駆け付けてきます!!』
『自衛隊には構うな!! 目標は敵の空中戦艦だ!!』
我々のパワーローダーはあの時と違い性能は段違いに上がっている。
例えエース部隊が相手でもやれる!!
『此方に高速で接近する飛行物体あり!!』
『速い!! 戦闘機以上のスピードが出てるぞ!?』
『なんだ!? ミサイルか!?』
『いえ、これは――』
そう言い終わる前に戦闘機の一機が真っ二つになった。
☆
Side 安藤 マキ
地球から異世界に私宛にメッセージが届いて急遽異世界から帰って来た。
その後はマジックメイル、ウェンディでここまで直行してきた。
天王寺家がまだ暗躍していたとはね。
とにもかくも今は味方部隊が展開する時間を稼げばいいわね。
☆
Side 天王寺家 シグルドリーヴァ攻撃部隊 隊員
『アレはまさか、関西戦線を支えた緑の閃光――!?』
『実在したのか!?』
緑の閃光。
ヴァイスハイト帝国侵攻時、その後の内紛時にて関西戦線を支えたエース。
だが黒騎士や白騎士と同じく、あまりにも戦果が非現実的なため、ある種のプロパガンダであると言うのが通説だったが――
こうして戦ってみると分かる。
その話は実在だったのだと!!
『敵部隊展開してきます!!』
『我々が押されて――』
『クソ!! ここは撤退する!!』
苦渋ながら撤退を選択した。
落ち延びたのは僅かな数である。
☆
Side 藤崎 シノブ
=空中戦艦シグルドリーヴァ・格納庫=
「しかし異世界にも連絡が言ってたとはな……」
「まあ私も驚きよ。とにかく今回の一件が終わるまで付き合うから」
「だってさ」
そう言って谷村さんに目配せする。
「んじゃあ役者は一通り揃ったところで合流を急ぐよ」
谷村さんが言うように役者は揃った。
後は他のチームと合流して天王寺家を叩くだけだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます