第24話「流星は煌きと共に夜明けを迎える」

数分前――――


「「「~~~~?!」」」

「あっ、来てたか!」

「おう!遅かったじゃねーの!リーダー!」


先にゼクターが戦っていた。


「分断お疲れ様~!」

「こちらも漸くです」

「揃ったか」


久しぶりにメンバー共同での―――連携を始める。


「!?」

「さて、始めようか!!!!!【星々の大舞台スタァ・ライト】ッ」


僕が指を鳴らすと同時に天空を夜空一面に染め上げた。

他二人が夜影に身を隠して周囲の魔物達を瞬時に倒す。


「そんじゃ☆アタシの出番♪」

支援バフ頼む!」


昔から二人の弟子の面倒を見ていた代わりに4人で次にどこへ行くかの話をした事がある。

冒険者は自由に動き、魔物を多く倒す。


「さぁ、始めようぜ!」

「よっしゃ!」

「先鋒、参ります!」


ナルが先行して闇夜に紛れて瞬時に魔物を殺した。


「範囲拡大してくれ!」

「了解♪」

「さて、俺も動くとしよう」


スーミラが魔力回復するための巨大魔法陣を展開し、魔物のみ所持する魔力を俺や仲間に還元すると言うオマケ付きの絶大な回復効果を持つ。


「【神速】」

「【流星】」

「~~~~~~?!」


僕の放ったスキルが辺り一面に星が降り注ぎ、魔物を殲滅する。

そんな僕のスキルによる範囲攻撃をゼクターが間髪で避けながら魔物を切り刻む。


「・・・みっけ!アイツ居たぞ~!」

「そう言えば、先頭に駆り出されたんだったな」


視線のその先は―――ゼクターの弟子であるエリデリア・カーティマインである。


「んじゃ、ちと悪戯すっかな」

「うわーでたー、お前の悪戯の加減がこえーのよ」


僕は呆れながら周囲の魔物の殲滅を優先した。


「そぉいっ!!!」


エリデリア・カーティマイン

「―――――っ・・・・・・!?」


背後からの攻撃に察知したエリデリアはギリギリで避けた。

そのまま投擲された槍はそのままワラワラと集まっている魔物達の中心につっこみ、多くの魔物を殲滅した。


「ゼクター様!?危ないじゃないですかっ!!!!」

「いや~、悪い悪いwww」


ゼクターは自分の弟子の頭をわしゃわしゃと乱暴に撫でまわす。


「つーか、師匠って呼んでくれよ~」

「いやいやいやいや、無理ですって!!!」


賑やかだなぁ~


「二人共~、さっさと殲滅しよ~」

「おー、そうだな!行くぞ~、愛弟子」

「あぁもう恥ずかしい・・・・」


顔を真っ赤にしながらエリデリアは自分の師範に背中を預けた。


「行きます!」

「よっしゃ来た!」


彼女の名はエリデリア・カーティマイン、元はとある公爵家の令嬢

【カーティマイン】と言う性は公爵家に捨てられた彼女を拾った育ての親の名である。


「エリィ!アレから随分と成長したじゃねぇの!」

「師匠の弟子として恥ずかしくない行動をしているだけですッ!!!」


師弟関係のある二人は陣形を崩さずに綺麗に隣を歩いている。


「―――で、どうするよ?」

「ん~?」


僕はニヤニヤしながらスーミラに聞く。

スーミラは表情を変えず、息を吐き


「大丈夫だもん」

「ハイハイ」


自信満々僕に対して言い返してきた。


「リぃ~~ダぁ~~~?」

「ごめんて」


可愛い部下にシメられる前にさっさと終わらせるか


「【流星銀弾シューティングスター】」

「【暗器流槍あんきりゅうそう】」


僕とナルのコンビネーションで粗方ほど倒し終えた。


「さて、後は――――」

「あの中央の魔獣王だけですね」


魔物達の中心に佇む異様な魔力を持った魔獣が居た。

上位の冒険者たちからはその魔獣に対して、畏怖を込めて「魔獣王」と呼んでいた。


「僕とゼクターとで対応する。二人はエリデリアと一緒にその周りの雑魚を頼むよ」

「畏まりました」


話を聞いていたエリデリアも頷き、その場を離れた。


「さて、久しぶりじゃねーか?魔獣王の目撃自体」

「散々と嘘っぱちな情報も載ってたからね~」


魔獣王は僕とゼクターを見て、ゆっくりと立ち上がった。


「ケルベロス型か・・・」

「いや、フェンリルタイプの魔獣王でしょ」


魔獣王と言う一括りではあるが、様々なタイプの魔獣王が存在しているのを昔から情報に載ってあった。


「さて、討伐させて貰うぞ、魔獣王」

「・・・・」


魔獣王は直ぐに戦闘態勢に入る。


「グルルルルルルルル・・・・」

「さて・・・」

「暴れますかぁッ!」


それに、魔獣王に関しては僕の持つ『星帝』の効果の範囲に対して稀にしか懐かない。

寧ろ懐かない魔獣王の方が多い。


「ガァッ!!!」

「そっちに行ったぞ!」

「挟み撃ちをするぞ!」


僕とゼクターの神速の走りとフェンリルタイプの魔獣王のスピードはほぼ互角だった。


「「せぇ~のッ!」」

「ガウッ!?」


それぞれが持っていた武器で両断した。


「ふぃ~」

「後はザコ狩りだけだな」


待っていた三人の元へ行き、早速――――雑魚狩りを再開した。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る