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 川では、徐々に間隔が広くなる飛び石のうえでブランじいさんが、行くことも戻ることもできずに困り果てているところでした。


 ロンは急いでかけつけると、ブランじいさんを背負いました。

そして、慎重に飛び石をとびはじめました。

最初は緊張していたブランじいさんですが、リズミカルにゆれるロンの背中がだんだん楽しくなってきたようです。

「よっ」とか「ほっ」とか掛け声をかけながら鼻歌まで歌いだしました。


「最高だ、快適だ、こんな道は何十年ぶりだろう」


 ブランじいさんをおぶって無事に川を渡り、家に帰りついたロンは、他のお客さんの様子も見に行くことにしました。

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