第31話:またかよ、忙しい女だな。

うそだろ?いい加減にしろよな・・・

姫が元にもどってるじゃねえかよ・・・って言ったらややこしいよな。

なにが元にも戻ってるかつうと、ゴスロリ女が天使になったと思ったら

また最初に俺んちに来た時の姫にもどっちゃったってことだよ。


姫の背中に羽なんか生えちゃって、とうとう天使になっちゃった・・・

のかと俺は半分、つまらんな〜とか思ってたんだ。


でもって俺がエロいこと言うと


「ほんと・・・ツッキー、やらしい」


なんて、何も知らない小娘みたいなことを言ってたのにだ・・・。


ある日の朝、姫がいつものように二階から降りてきたんだ。

俺は二度見したね。


最近はパジャマ着て降りてきてたるはずなのに、その日はまた

パンツ一丁で降りてきたんだよ。

しかも金髪だったはずの髪が黒髪に戻ってるし・・・。


「姫?・・・パジャマは?」


「なに、パジャマって・・・」


「パジャマ着てただろ?」

「なんでパンいちなんだよ」


「いつもでしょ・・・ツッキーこそなに言ってるの?」


「え〜・・・それじゃ最初に俺んちに来た時の姫じゃないかよ」


「・・・・・待てよ・・・もしかして・・・」

「姫、後ろ向いてみ?・・・俺に背中見せろ」


そう言われて姫はくるっと後ろを向いた。


「やっぱり・・・」

「羽ないじゃん」


「まじで?・・・なんかね、どうりで寝やすいと思ったのよ」

「あ〜よかった・・・背中の羽、うっとしくてしょうがなかったのよ」


「羽がないっつうことは?・・・どういうことかな?」

「最終的的形態ってやつで天使になったんじゃなかったのか?」


俺って姫に振り回されっぱなしだな。


こういう時はブッダー、そう思って俺はすぐにブッダーを呼んだ。


「元にもどってしまったでござるか?姫は」


「なんでよ、なんでそんなことになるんだよ」


「一時は天使になろうとしておったようでござるが・・・」

「姫がもともと持ってる悪魔的パワーのほうが強かったようでござるな」


「我々の星の女性は最終的には天使になるでござるが、姫は

まるっきり我らの遺伝子を受け継いでるわけではないでござるからな」


「天使になろうとはしたのでござろうが、無理だったようでござるな」

「ま、しかなたいでござろう・・・」

「姫は天使になれなかった堕天使ってことでござろうか・・・」


「堕天使って・・・聞こえ悪いだろ・・・それにカオスに落ちた訳じゃないし」


「ちょっと表現のしかたが間違っていたでござる・・・」

「でも元に戻ってよかったではござらぬか」

「ツッキー殿は暴力的で口が悪い姫のほうがよかったのでござろう?」


「まあな、おしとやかなでエロくない女なんて姫じゃないからな・・・」

「実はなんとなくホッとしてるってのが正直な気持ちかな」

「天使でなんかいられたら、めっちゃ調子狂うんだよな」

「何にも知らない小娘みたいでさ・・・」


「では姫が初期状態に戻って文句をいう筋合いではござらんな」

「姫は元に戻って、また最初っからやりなおし、そういうことでござろう」


「変わったり戻ったり忙しい女だな」


「歴史は繰り返されるのでござるよ」


「歴史って・・・そんな大げさなもんでもないだろ?」


ってことで姫はまたゴルロリ女に戻って、でもって俺はまた満月の夜

エロい姫を迎えることになった。


「ツッキーエッチしよ〜」


って姫はまた俺の部屋にやってくる。


「拒否るなよ、ツッキー、無視したら、あそこ引っこ抜くからな」


「なんてこと言うんだよ、おまえ?」

「元に戻って・・・さらに酷くなってないか?」

「そのうち、ほんとに引っこ抜かれてしまいそうだな・・・」


「体が疼いちゃうよ・・・いっぱい濡れてるし・・・」

「ねえ、チューして・・・」


「あ〜そこは変わんないんだな・・・」


「おっぱいも舐めるう〜?」


「そこも変わんないか・・・」


姫が元に戻ってたのもそうなんだけど、エッチに関しても変わった。

18才にめでたくなって、なんの制約もなくなったのはいいんだけど

めっちゃエッチに強くなった。

どこまで体力持つんだよってくらい・・・。

俺のほうがとても持たない。


姫にだらしないって怒られる。


どんどん無敵のゴスロリ女になっ行く姫・・・。

そのうち不老不死にでもなりそうな勢い。

このさき、どこまで変化するのか進化していくのか、末恐ろしい。


なんだけど俺的には、この姫が一番いいって思うね。

俺には合ってる。

もうちょっと満月の夜、加減してエロくなってくれたら言うことなし

なんだけどね・・・。


そして次の日、駅のホームに、フルフェイスを被ったゴスロリ女が

電車を待っていた。

だからバイク用のヘルメットなんて役にたたねえっつってんだろ。


俺は一応ブッダーに、あのヘルメットじゃ役に立たないからやめろって

言ってやったんだけどな。

人の言うことを聞かねえ異星人だよ。


それになんたって姫の美貌がフルフェイスのせいで見えなくなるのは

彼氏的に反対、まじで。


つづく。

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