第06話 生存戦略
2100年に始まった魔力災害は沈静化することなく、被害は拡大の一途を辿った。
そして、2100年冬。
増え続ける魔力渦が国外の原子力発電所近くに出現し、放射能汚染の事故が起こった。
これは予想できた事故じゃないのか?
不定期に場所を選ばず突然出現する魔力渦。
どうして重要施設が無事だと思っていたんだろう?
こんな単純なことに頭が回らない程、世界は混乱・疲弊していたのかもしれない。
もっと頭が悪いとしか思えない事も起こった。
愚かな国が魔力渦に対して核ミサイル攻撃をした。
魔力渦を消し去ることはできなかったが、周囲を放射能で汚染された魔力渦から出てきた魔獣は死に絶えた。
『魔獣に核攻撃は有効』
こんな発表して全世界から反発を受けた。
俺の経験だが、人間はネガティブになるとロクなことを考えない。
邪魔なバイアスがかかり、思考が鈍ってしまうんだと思う。
他にも、魔力の影響で内蔵疾患を発症したり、異世界由来と思われる病原菌による感染症なども流行して、2102年には全世界の人口が大きく減少した。
その後、2103年は人類に希望の光が当たった年になった。
2100年の魔力災害以降に受胎した子どもは、胎内で魔力を取り込んで魔力適応していることが判明した。
2102年にこのことが発表され、2104年は全世界でベビーブームが起こった。
大幅に減ってしまった世界の人口が、増加傾向へ傾きはじめた年になった。
しかし、生まれたばかりの子どもたちを即戦力にすることはできない。
専門の教育が必要になる。
各国は将来必要になるであろう、魔法の練習施設などの開発に着手しはじめた。
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