理想的な夫婦
カラスヤマ
第1話 おやすみなさい
「週末は、晴れるかなぁ?」
「きっと晴れるよ」
「晴れたら、どこか遊びに行きたいっ! 行きたい、行きたい、遊びたーーーい!!」
「うるさっ。あの……近所迷惑だから騒がないで。このアパート、壁薄いしさ。ところで、どこ行きたい?」
「どこでも良い?」
「うん」
「海でもいい?」
「いいよ」
「泳いでもいい?」
「泳ぐのは、ダメだよ」
「どうしてダメなの?」
「………モモちゃんの水着姿。他の男に見せたくないんだよ」
「ふ~ん。嫉妬かね?」
「うん。ごめんね。小さい男で」
「分かったよ~」
「少し疲れたから、そろそろ寝ようかな」
「うん。寝るっ!」
「……………」
「…………どうした? そんなにモジモジして」
「寝るまで手を握っててくれない?」
「分かった。これで良い?」
「うん。ありがと。タツ君の手……温かい」
「モモちゃんの手も温かいよ」
「おやすみなさい」
「おやすみ……」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます