第04話 序:彼女が雀士に育つまで

引き戻しのジレンマ 運命に抗う瞬間


「9」を切った後「8」を引いたら、再び「8」を軸に

「9」を待つのが得策だろうか?

「8」も捨てるべきだろうか?

諸説あると思う。しかし、切るか残すかで問うと

切る判断をする人の方が多いように見受けられる。


大きな理由として振りテンが挙げられる。

※捨て牌のルールにより、和了が出来ない条件の一つ。

「23」で待っている時に「1」をあらかじめ切ってしまうと

「123」「234」どちらの最終形でも和了出来ない。

「23」の振りテンは「1」「4」と言うことになる。

「9」を軸にして「8」を残すと

「7」を引き、「78」で最終形に成ることもあるだろう。

「9」をあらかじめ切っているので

「678」「789」が和了出来ないので「6」「9」が振りテン。

逆転の発想をここに書くとしたら

「89」で最終形になった場合は未だ振りテン扱いにはならない。

「7」が和了牌なので、切った「9」は直接関係が無いからだ。


麻雀の常識の一つが多面待ちの概念の把握。

二面待ちより三面待ち、三面待ちより五面待ちと可能性を広げる。

実母には英才教育で、振りテンの無い手作りを目指してもらう。

意識すれば出来ることなので、初志貫徹して行きたい。

今日は僕のミスで「24」を切った後で「3」を引いてしまった。

しかし、記念のように「3」を手牌に仕舞い込むのでは無く

未練無く、河へ放り込ませた。捨てる場所は「河」と呼ばれる。


実母の活躍の物語なのに、自分の含蓄ばかりが前面に出てしまう。

次話は、実践記録第2回を収録予定。

どんな表現方法が、より臨場感を生むだろうか?

今は補助輪が機能する二人三脚状態だが

いづれは独りで自由に走破して欲しい。

見守りたい。彼女が雀士に育つまで。

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