2023-3-20

浅野いにおさんの零落を見に行った。竹中直人さんが監督を務めるとだけあって私の期待値はとても高かった。友人とは10時過ぎに集合した。3時半から上映だったので席だけとって、街を散策した。普段こういう機会がないので街が初めて見るもので溢れていて楽しかった。お昼で入った店に昼休憩中のような社会人が多く見受けられて、心の中でエールを送った。カフェにも入った。珈琲を一杯とプリンを頼んだ。カフェと言うより喫茶店に近いのかもしれない。肝心の映画だが、原作を読んだ私からしても流石竹中直人監督と言えるような出来だった。登場人物が全員気持ち悪く、関わりたいと思える人間がいなかった。酒に溺れるクズとかではない、自分の価値観を絶対だと信じきっているクズやひねくれた思想で穿った見方しかできないクズなど、現実でも見かけるクズしか出てこなかった。私の行動がクズと重なって見える場面もあり、心が苦しかった。客観視は人と重ねて初めてできるものなのかもしれない。友人も同じ感想を抱いていて、趣味が合うから語彙力や感性まで近いのだと思った。友人と話しているとつい自問自答の延長感覚で無神経なことを言ってしまうことは気をつけたい。

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