2023-3-18
はっきりと発生もしていない物が口からこぼれた。起きて最初に目に飛び込んできた光景に絶望して出たため息だった。時計は短い針が4の文字を、長い針が6の文字を指していた。時計の故障であってほしくて、スマホの電源をつけた。私の希望はすぐに崩れた。同時にプツリと何かが切れた。確か寝た時に見た光景もあの針の位置の時計だったなあ、と気づき余計に自分の悪い所が際立った感覚に陥った。プツリ。およそ半日を睡眠に費やした私は急いで身支度をして、家を出た。友達とのご飯には間に合いそうだったので、最後の一本は守られた。私はなにか悪いことが重なった時天井が降ってきて押し潰される感覚になる。が今日はそんな思いをしないで済みそうだ。友達とご飯を食べているとそこを切り盛りしている夫婦の婦人が私を見ていることに気づいた。目が合うと口元を指さしていたのですぐに理解した。これイカしてるでしょ。と声をかけると、痛そうよ、よく開けたね。血とかでたでしょ?と聞いてきたので、インフルの検査くらい痛かったです、ヨダレなら出ましたよ。と笑いながら返した。冗談らしく返せたからか婦人は私を気に入ってくれたらしい。しばらくの間二人で話していた。友達は退屈そうだった。友達のが大切に決まっているが、すぐに会話を終わらせられないところは私の良いところなのか悪いところなのか分からない。お店を後にしてカラオケダーツビリヤードを楽しみ家に帰った。明日は9時からバイトなのだがちっとも眠たくない。今日という1日は、10時間も楽しめていないが無理やりにでも眠ることにする。明日の私は朝からため息なんかをしないよう祈る。
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