2022-12-24
部屋の片付けをしていたら中学の頃の箱がでてきた。そこから初恋の人の名札がでてきた。存外中学生の私はやり手であったようだ。もしかしたら盗品かもしれないがどちらにせよ、やり手ということは変わりない。過去の記憶として私は蓋をしていたが、ひとたび開けると、それがダムとして機能していたかのように、私の目からは涙がこぼれ落ちていた。初恋を超える恋をできる訳もなく、私の中でいい思い出として消化することもできず、愛おしいはずの初恋の人の名札が私には悲しい思いをさせる忌まわしい物と変わっていた。恋は呪いとはよく言ったものだ。私も過去に縛られ続けている。振り解こうとすればするほど私に絡まってくるこの思い出は、既にもつれて、解けるわけもない状態になっている。
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