第9話 活躍はドラマだけにはとどまらず、映画にも

日曜日って一番微妙だよね、もっと休みたいのに明日は学校という使命みたいなもんが重りとなってダメージを与えてくる。


そんなこんなで日曜日、午前10時前だというのに電話が。知らない人ではないのででると、


「明君、今大丈夫?」

「浜田さん、どうかしたんですか?」


浜田さんこと、浜田栄美はまだえみさんは俺のマネージャーであり、何でもできるまさにパーフェクトな人間と言っても過言ではない。


「もう忘れたの!?この前言ったでしょ日曜日は一応休みだけどちっちゃいお仕事くるからよろしくねって」

「そういえば言ってましたねそんなこと」

「まぁ今日は仕事というより打ち合わせみたいな感じで確認とお願いをね」

「は、はぁ...それで何でしょうか」

「この前に、映画に出演するって言ってたの覚えてる?」


そう、この前はドラマの主演で話題になったのが、今回は有名な監督の映画に出演させてもらえるとのこと。流石に主演ではないけどね。


「はい、覚えてます」

「実はそれの舞台挨拶があるじゃない?映画に出ることはもう今日の朝には公開されているのだけど、舞台挨拶のことは発表されてなくて、それを告知してほしいのよ、あなたのTwitterで...時間はね、ええっと、今から30分後でお願い」


俺はTwitterだけはやっている。インスタとかもいいんだけど高校生のため、そう出かけることがないのでやっていない。


「そういいことでしたか、わかりました」

「あと日程は7月30日よ」

「そういえばなんですが、今回、招待チケットってもらえますか?」

「できなくはないけど、4枚までよ、いつも通り」

「ありがとうございます」

「では、また」

「ええ、体調管理はしっかりとしなさいよ?」

「はい、わかりました」


電話が終わり、スマホを見ると中野さんからの大量のメッセージが。内容はすべて俺のことで、


「明様が映画出演だって!映画出演!ヤバくない!?早川君ももちろん見るよね?」


↑これを6回くらい繰り返してた。


「上野明はともかく、もともとこの映画自体には興味あったから見ようと思ってるよ」


するとあと1分で30分たつではないか!すぐさまTwitterを開いて映画の告知ツイートを引用リツイートして宣伝する。すると、今度は電話がきた。


「明様が舞台挨拶する!?この日なら夏休みだし会場も行ける!っていうかヤバくない!?」

「いや映画に出てれば舞台挨拶ぐらいあると思うんだけど...」


やっぱり教室とか諸々で思うけど俺のことになったとたんキャラ変わるよね、君…。


「舞台挨拶とかチケット買えるかなぁ?」

「どうなんだろうね?とはいってもその人あんまり知らないからわかんないけどその人のほかにすごい人がいないなら買えるんじゃない?」


これは明らかなウソであり、浜田さんによると毎回こういうイベントは発売直後に売り切れるらしい…。あれ、自分で思うけど俺ってそんなに人気あるの???


「発売日は...来週の日曜日だ!買えるように待機しておこう!」


そこまでするんだ…。流石に気合入り過ぎじゃないかなぁ…。

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