【作品】4作品の関係③「吸血鬼」と「扉」

 今回は「吸血鬼」と「扉の少女」について。この2作品を読んで下さった方は「どこに関係が?」と思われるかもしれませんね。

 確かに、あまりストレートに書いていないので伝わりにくいかもしれません。


 関連性に触れているのは「吸血鬼」第3部です。

 「第4話 消えたお嬢様」で吸血鬼のルーシュが宿屋の青年のヴァロアを見て何かありげなリアクションをしています。


 語り手であるフォルトはこれを「不機嫌」と解釈していますが、少し違います。 ヴァロアが、宿屋の少女・ディーリアと契約している天使だと気付いていて、「ちゃんと仕事してるのか?」と目で訴えているんです。


 これについては、ディーリアが普通の少女ではないことが伝われば良かったのと、オマケ的な隠し要素なのではっきり書いていませんでした。


 「騎士」にも絡む話になりますが、ミモル達「契約者」とヤルン達「魔導師」は力の使い方が違うだけで元を辿れば同じ存在です。その点に関してはまた語るとして、「騎士」本編でルーシュが「魔導師の血は飲めない」と発言しています。

 つまり、契約者の血も飲めないことになります。


 完全に裏設定の話になってしまいますが、神々は吸血鬼と契約を交わしています。主である人間に手を出させない代わりに、天使の血を提供するという契約です。


 ルーシュは天使ヴァロアを見て、暗躍する吸血鬼・イルヤが良からぬことを企まないかとげっそりしている――そんなワンシーンでした。

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