第28話

「なんなんですか?あの話。そんな有名な美容室あるんですか?」


インタビューの人が帰ると、社長にやっぱり聞かれた。


「知りませんけど」


「足助さん、有名人の息子だったんですね」


「店が有名なだけです。あの、社長。お昼ご飯の時間ですよ」


「出前にしましょう」


えー出前なのー?


「はるちゃんも…呼んでいいですか?」


「私が呼びに行きます。足助さん、ここでお待ち下さい」


「いいですよ?俺アルバイトしてたから迷わないし」


「いえ、たまにスタジオに顔出ししたいので。緊張感が必要かと」


社長張り切ってる〜


しばらくして、はるちゃんがやってきた。社長はいない。


「わーい!はるちゃーん!」


「わぁ、疲れたねぇ」


ぎゅーっとハグすると落ち着くなぁ。


「社長はどこ?」


「出前頼んだから外で待つって」


「えー、いいのに。俺が待ってあげようかな」


「実くん、社長の好きにさせてあげよう?」


「わかった」

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