第8話

「長山さんには手伝ってもらいたいことが多いので」


「それじゃあ長山さんは、カメラマンじゃなくなりますね。ただの事務員ということですね」


美空翼はそうやってバカにするのを楽しんでいる。


その後、みんなを現場に戻して社長と2人にされた。


「長山さん、一つ聞きたいのですが」


「はい」


「母から全て仕事を任されたのですが、データを確認していて気になることがありまして。このアルバイトをされている足助あすけという方は?」


「もう辞めています。美空が雇ったようですが、当日に辞めると言われました」


「この人物でしょうか?」


なぜか携帯の写真を見せられた。


「…確か、こんな顔でした」


小暮くんが以前連れてきた友人に似ていたはず。


「身長が高いですか?」


「はい…そうですね。給料は、ほのかさんの知り合いということで、彼女に渡しました」


「この方は、沖縄のモデル事務所にいます」


突拍子がないことを言い出す。

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