第22話 連携
「こちら、清水。位置につきました」
「オーケー。こちらも狙撃位置に到着した。仁、聞こえているな?」
「……はい」
俺は歩き始める。
(…………あれが……)
すぐに馬型の
(寝てる……?道路の真ん中っていう目立つ場所で?)
(それとも待っている?)
目の前の
「
俺は反転状態になる。
(このまま殺れるなら、一番楽だが……)
このまま鋏を飛ばしてみるという案が浮かぶ。そんな簡単に仕留められるとは思っていなかったが、試してみる価値はある。
(ここからだと精度が落ちるな……。もう少し近づこう)
俺はさらに距離を詰めていく。そして距離は5mほどになった。
「…………」
無言で鋏を10本ほど展開し、俺はそのまま
「なっ……」
俺の目の前にいたはずの馬型の
「ぐっ……」
俺は上体を大きく曲げ、何とか躱す。ラリアットは空振りし、馬型の
(くらったら、首が飛んでいたな……。想像以上にヤバい早さだ……)
馬型の
(そういうタイプか……)
おそらく好戦的なタイプだ。強い相手を求めて戦う、そんな
「
俺は鋏を構え、馬型の
「!!」
俺は背後にジャンプする。目の前には馬型の
ドゴォォォン!!!!
アスファルトが砕ける。現実世界に干渉するということはそれだけ強い攻撃ということだろう。
「ガラララっっ!!」
馬型の
(それにしても異常なスピードだな……。今まで戦ってきた中で間違いなくトップクラス。ということは……特殊能力方面ではなく、肉体的方面に強くなった
俺は何とか敵の動きに辛うじて反応できていた。
(しかし、敵はフェイントなどはまだ一切使っていない。使われるとかなり苦しいな……。なら、油断しているうちに……殺しきるっ!!)
地面から鋏を出現させ、足を止めようとする。
「!!」
しかし、馬型の
(反射速度も半端じゃねぇな……)
俺の視界から馬型の
「ガラァっ!!」
一瞬のうちに距離を詰められていた。今からでは回避は間に合わない。俺はもう一本鋏を出現させ、両手で盾のように構える。
「ぐっ……」
同時に前方の防御を固める。
「ゴオオオっ!!!!」
俺は4本の腕から繰り出されるパンチを何とか受け止める。
「ぅううっ……!!」
俺と
(このままだと……マズイっ!!)
俺は
「お……らぁっ!!」
そして、なんとか馬型の
「っ……」
敵の拳と鋏が離れたのを見て、さらに後方に距離をとる。
「ふうっ……」
額から汗が流れる。
(少し誘導するだけで精一杯だ……。伊達にステージ3名乗ってねぇな……。こいつ相当強い……)
ステージ3の
(さて……どうやって誘導するか……)
決めた作戦を実行に移すためには俺がこいつを狙撃ポイントまで誘導する必要がある。単純に誘導できるとは思えない。
「……形成(クラフト)」
俺は空中に鋏を大量に展開する。こいつと接近戦をするのはどう考えても不利だった。
「はぁっ!!」
俺は後退しながら鋏を発射する。馬型の
(よし……誘いに乗った)
好戦的な性格の馬型の
(しかし……これは……)
鋏を大量に発射する戦い方は
「くっ……」
距離をとって戦いところだが、馬型の
(いや、これでいい。狙撃するにはさっきのようにぶつかり合うのが一番狙いやすい)
山本さんがいくら狙撃が上手いと言っても超高速で動き回る馬型の
「っ……!!」
狙撃ポイントであとわずかというところで馬型の
(この角度で攻撃をくらうのは……)
防御の準備ができていない俺がここで攻撃をもらってしまうと山村さんが待機している建物から大きく離れることになる。この機会を逃すと次のチャンスがあるとは限らない。それに俺が動けなくなってしまう可能性もある。
(っ……!!もうっ……少しっ……!!)
俺は鋏を地面に叩きつけ、無理やり身体を飛ばす。
「いっ……」
馬型の
(……一瞬だが、時間は作れた……っ!!)
俺は馬型の
ギィィィン!!
金属音が響き渡る。すぐに鋏にまとわせていた
(さすがの攻撃力っ……!!でも、動きは止めたっ……!!)
バァァン!!
大きな狙撃音が聞こえる。馬型の
(今だっ……!!)
俺は馬型の
「ァっ!!」
俺以外に気を逸らしてしまった影響か鋏は馬型の
「ガァァァァァァっ…………!!」
銃弾は馬型の
「
隙を見逃さす、清水さんが追撃する。
(いけるっ……!!)
清水さんの
「はぁぁぁぁっ!!」
清水さんの大剣が馬型の
「今っ!!」
「はいっ……!!」
俺も鋏で馬型の
(よし!!いけるっ……!!)
俺が山村さん、清水さんと俺の3人の必勝パターンだった。この連携は簡単にできたわけではない。何回も練習を積み重ねた成果なのだ。今までこうして手ごわい
「はぁぁぁっ!!」
俺は馬型の
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