第6話 八神たけし、ドキドキする?

 学校の昼食を食べた馬場ひろみは、それでも人の肉が食べたくなる。いかん、食欲は人の肉に向かっている。クラスメートたちが美味しそうに見える馬場ひろみ。

 そこに八神たけしがやって来る。ぐうー、お腹の音を思いっきり聞かれてしまった馬場ひろみ。青黒く変色した皮膚では顔が真っ赤になっても気付かれない。

「おれ、ひろみの顔を見るとドキドキするんだよね」

 え? なんで? そう馬場ひろみは考える。

 ひょっとしたら、青黒く変色した皮膚を見ると恐怖でドキドキするのだろうか? そう馬場ひろみは勝手に答えを見つけたつもりである。

「だから、あたしは、ひょっとしたらウイルス感染しているかもしれない」

「そんな、ひろみにおれはドキドキする」

 八神たけしの言葉に、やれやれといった感じの馬場ひろみである。

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