<12>夢

疲れたように瞬きした

何も知らない 何もできない

ただ

その場に沈んだ鴉みたいに

死骸となって朽ちるのさ

寿命があるくせ もがいたまんま

ぐちゃぐちゃになって離れずに

ただ

生きたまんま

埋められて

殺されるんだろさ


生きる意味?

そんな立派なもんねぇよ

何も知らないだろ お前は

首なんて突っ込まなくていいんだよ

お前は

いらないまんま疲れ果てて

ただ

けなされ続けたもんだろ

僕のことなんて心配すんな

一緒に地獄に堕ちようぜ


夢に

堕ちたまま

夢に

堕ちたまま

そのまま楽になりたいぜ

夢を

探すまま

夢を

求めるまま

そのまま地獄に堕ちたいぜ


嗚呼


何も知らないだろ お前は

夢の中

覗けるくらいなら

知ってるかもしんねぇけど

ただ

眺めてきただけだろよ

客観視?

知らねぇよ

ただ

自分のままに生きるんだよ

生きる意味なんて知らないが

ただ

自分は知ってるんだ


死ぬのに

あこがれるかもよ

そんなことあるかもしれねぇけども

誰も わかんねえだろ

僕なんか

気にしても

時間の無駄にもなりゃしねぇ


ただ


勝手に見つめてるだけだろ

僕はなんにも知らねぇよ

ただ

夢見てるだけだよ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る