(13)カントリーロード (14)セロってる

〈エピソード13 カントリーロード〉

中学生になって、新しく始まるものと言ったら、いろいろある。

英語もそのうちだ。


英語を少しずつ覚えて、私と友達が訳したものは、あの有名な曲「カントリーロード」だった。

カントリーは国、ロードは道。

つまり、合わせると……カントリーロードは、国道である。


意味がわからないのに、その時の私たちは、謎の達成感を覚えていた。

なるほど、そういう意味だったのか、と。


今となっては笑ってしまうけれど、学ぶっていいよね、と思った経験でもあるのだ。


〈エピソード14 セロってる〉

さあ、このエッセイの題名にもなっている、セロリに関する話をしていきましょう。


これは、Bくんが経験した話である。


Bくんはバスケ部である。(強いかどうかはわからないが)

そのため、他校と一緒に練習をしていた時の話だ。


点差は、私たちの中学校、つまりBくんのチームが少しリードする展開。

しかしそこで、敵チームのキャプテンがスリーポイントシュートを打とうとする。これが決まれば、かなりBくんのチームに近づく。

その時のことだった。

「まかセロリ!」

という声が聞こえてきたらしい。

そう、それは敵チームのキャプテン。

声と同時に、スリーポイントシュートを放つ——。


入ったならまだしも、その人は思いっきり外したらしい。

究極の面白さである。


しかも、その話を私はなんと理科の授業中に聞かされたのだ。

おかげで私は理科の授業中、相当ツボってしまった。

またしてもBくんに壺を売られたわけである。


そしてその後、私はさらに笑わされることとなる。

ツボっている私を見て、Bくんは

「セロってる」

と言い始めたのである。

それでまたツボって、私はさらにセロってしまった。

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