うたかた

テンプレとキャラクターについて

　カクヨムを始める前、眠る前にスマホで無料漫画を見ることをしていた時期がある。スマホで見る（読むというより、見る）漫画は、少女漫画の恋愛ものが多かった。

　理由は簡単。

　画面が白くて台詞が少なくて、あまり何も考えずに読めるから。

　パターンもだいたい決まっているし。

　途中までしか読めなくても、脳内保管出来るし（続きはだいたい決まっている）。

　異世界ものもテンプレがあるけれど、少女漫画（恋愛）にも、テンプレがあるとわたしは思う。そして、それは悪いことではない。胸きゅん出来て、安心して読める。そういうものを求めているわけである。そもそも、時代劇だってテンプレだ。でもおもしろい。

　さて、それで。

　わたしは思ったのである。

　異世界ものは無理でも、少女漫画（恋愛）のテンプレものは書けるんじゃない？　と。

　イケメンで（ここ重要）頭のいい男の子（もしくはちょっと不良っぽい男の子）が、女の子を好きになり（一途、とか溺愛とか）、ハッピーエンドを迎える。

　これである。

　そこに様々なものがくっついてくるけれど、基本路線はこれ。

　ちなみに、わたしは現実世界でイケメンだからと恋をしたことはない。なんだろう？　顔がいいとか悪いとかには、あまり興味がないのである。それよりも、頭のいいひとが好きだ。学歴ではなくて、いろいろな知識があったり、本の話や映画の話が

出来る人が好き。

　そんなわけで、自分の好み（頭がいい）と少女漫画の王道（イケメン）が書けたらいいな、とこころの中で思っていたのである。

　そうして、時間がふと出来て、久しぶりに暇を満喫し、カクヨムに登録してお話を書いて、万人向けの恋愛小説がいいなあ、と思っていて、カクヨムに公開していない短編を書いたりしていた。

　そして、近頃「長編を書こう！」と思って、とりあえず３万字書いた。この部分は恋愛がいいな、と思って恋愛主軸で書いた。一途な恋愛って、わたしにはファンタジーだから、これは恋愛ファンタジーね！　という気持ちで書いた。

　久しぶりに以前書いた短編を読み直した。

　……そっくりじゃん。

　そうして落ち込んだ次第である（ちーん）。

　テンプレの罠と言っておこう。

　さて、それで昨日湯船の中で考えた。

　おんなじ感じになるのが嫌なら、全然違う方に触れてみたらどうだろう？　今まで書いてこなかった、ラブコメみたいなの！　ある意味これもテンプレ罠かもしれないけれど、少なくとも、自分が書いたものにかぶることはない。

　読んでいて、自分が笑っちゃうキャラクターにしよう、そうしよう！

　ていうことを、考え中です。

　またテンプレ罠かもしれないけど、まあいいや。

　何事も模倣から始まるのである（ほんと？）。

　ところで、ショートショートの登場人物は、「どこにでもいる誰か」をイメージしている。だから、キャラづくりはしていない。そして、あれは架空の人物であって、わたしではない。想像上の産物である。

　ただ、一滴、いつも真実は入っている。

　たとえば、近所に梅の木があるとか、そういうこと。

「要塞」で、妄想している人物が一番わたしに近いです。どうしたらいいのか分からないけれど、ああいう妄想が止められません。

　その延長線上に毎日のショートショートがあります。

　今日も眠いです。

　とりあえず、このまま公開しちゃおうっと。