仔猫のつぶやき

お母さん、お母さん・・・。


僕は、僕だと分かる前に。

その名を呼んでいた。


美味しい。

美味しい、甘いもの。


それが。

牛のお乳だと。


今でも。

分からないけど。


お母さんが。

僕に飲ませてくれた。


凄く。

凄~く。


美味しい、もの。


ニャーニャーと。

お母さんの足元でスリスリすると。


大きな声とペチョッと頭を叩くけど。

喉元をゴロゴロと。


僕の大好きな温かい手で。

クチュクチュしてくれる。


大好きな。

大、大、大好きな。


お母さん。


今日も。

お母さんは忙しそう。


折角の美容院で整えた髪も。

(何で、知っている?)


ボサボサになって。


一生懸命。

子牛の出産。


(だから、何で知っている?)


お母さんを応援したくて。

ニャーニャーと。


でもでも。

お母さんには邪魔らしい。


アッチに行けと。

邪険に追いつつ。


そっと。

ミルク皿に。


搾りたてのミルク。


美味しい。

美味しい。


ハッ・・・!


味わっている場合じゃない。

お母さんを手伝わないと。


でも。

チョコも、ミントも。


見ているだけだったのでした。


ガンバレ。

お母さん。


ついでに。

お父さんも・・・。(笑)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る