(二)-7
スグルはみんなに誤解されている。彼は頭のおかしい独特な変人ではない。いや、多少はそうか。でも誤解されている。単に頭がおかしいのではない。単に彼の興味関心と、私たち級友たちの興味関心の範囲がずれているだけなのだ。ただし、大幅に。
そんな彼は、他にどんなことに興味があって、どんなことに興味はないのか。私はその点がちょっと気になって、観察してみることにした。
まず、休み時間。彼を見ていると、席に座って雑誌を広げていた。しかも彼は時々奇声を発したり、驚きの声を発したり笑ったり怒ったりしている。いつも不機嫌そうにしている彼を感情豊かにさせる雑誌とは一体どんなものなのだろうか。窓際の私の席からだと、廊下のそばの彼の席まで遠くて、よく見えなかった。
(続く)
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