第2章 第21話 〜幼神 VS 光の勇者〜
創邪神と契約してから一日が経過した頃。
俺がいつもの如く……授業をしていると、校庭から爆発音が聞こえた。
「ん……? なんだ……?」
外を見ると……どうやら、勇者学院の制服を着た生徒が魔王学院の校舎へと入る光景を目の当たりにした。
すると……校内放送が流れる。
「━━━━━━━━えぇー。ヘルフリート=アイリス・ロータスへ告ぐ。至急……校庭に出るように。この光の勇者……シルヴィア・レイが……お前を倒して私がこの世界最強だと……教えてしんぜよう。」
━━━━━━━━はぁ……。だるい事になったなぁ〜……。と、心で……俺は思っていた。
「どうするの? ヘル……。」
「勝てるの? ヘルちゃん。」
ルミンとレティシアが不安な顔をする。そりゃ、そうだ……。光の勇者は"別格"なのだ。生半端な覚悟じゃ……死に繋がるだろう……。
「燃えてきた……。受けて立ってやろうじゃんか。さぁ……決着を付けようじゃないか。どっちが最強かを!!」
俺はそう言い、3階の校舎から、校庭に飛び降りて何事も無いかのように着地する。
「初めましてだな。私の名前は、ヘルフリート=アイリス・ロータスだ。」
「そうだな。私の名は……光の勇者 シルヴィア・レイ。名家のレイ家……当主である。」
俺は"あえて"、挑発をする。
「あれれー? 当主なのに女なのですか〜? それで、私に勝てるとでも〜??」
「そうか。お前も女だろ? これで均等だ。」
そう言った矢先……。
シルヴィアは加速して、突如俺の名前に立つ。
「はや……!?」
「━━━━━━━━━お返しだ……。」
すると、魔法を纏った剣でシルヴィアは攻撃した。
だが……。
「━━━━━━━━こっちだよ。」
俺は校舎の入口から出てくる。
まるで、最初からそこに居たかのように。
「……っ!? 切った感触はあった……。なのに、どうして……?」
思考を色々と巡らせてるところ……悪いけど
その時間は与えさせないよ。
「始まりの魔法……
「なに……!?」
俺は光の勇者……シルヴィア・レイをコピーし……俺の体に顕現させた。
ちなみに、今回の代償は無効化スキルの使用を封印だった。くそ、すごく……痛手になってしまった。
だけど、攻撃受けても……死なないしいいか。少しは痛みあった方が……「チートや!! チートや!!」って言われなさそうだし……な。
「じゃ、始めようか? シルヴィア……」
「ふっ……面白い。来い!!」
俺とシルヴィアは、同じ攻撃をし続ける。
だが、後に……ガタが来るのは。
「はぁ……はぁ……。私のコピーなのに、なぜ……こんなにも圧倒されるんだ。」
そう……"本物"のシルヴィアだった。
そりゃ、そうだ。俺は、『変体変幻』を使用中、この魔法だけしか使えない訳じゃない。だからこそ、始まりの魔法の効果の一部である強化魔法
「どうした……? そんな程度で倒れてしまうのか……? 生ぬるい、"勇者"だな?」
「な、なにを……。」
また、俺は挑発をした。更なる高みへと登ってくれると信じて……。
「くそ……。こんなに舐められたことをされたのは初めてだよ。だけど、負けるもんか……。」
再度立ち上がる……シルヴィア。
だが、そこに……。
「何をしている!! シルヴィア!!」
「……!? グルナリア学院長。」
「……。」
俺はあえて、黙っていた。何となくだが……察してしまった。
あの、冷静沈着なシルヴィアのあの尋常じゃない震えと……グルナリア学院長の言葉、何かもかもがおかしい。
「なぜ、ヘルフリートを殺せぬのだ!! お前なら、出来ると思っていたのに……不出来な奴は……罰を与えなきゃな!!」
「いや、や、やめ……。」
その時にはもう……俺は動いていた。
グルナリア学院長の両足、両腕を切り裂いていたのだ。
「ぐ……ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーー!! 腕と足がぁぁぁあぁぁああぁぁぁあーー!!」
━━━━━━━血の付着が異常にもおかしい。
これは、人間の血じゃないぞ……。
まさか……あいつが!!
「おい、学院長!!」
「━━━━━━━━どうやら、察しがついたようだね
生徒たちやこの子たちは僕に任せて、好きなだけ暴走するがいい。」
そして、学院長は……校庭以外の建物とシルヴィアたちを含めた生徒らを一瞬で避難させた。
「ありがてぇ……よ。さて……。この世界に来て……初めて、本気で暴れてやりますかね……!! なぁ、"魔族"よ……。"俺"は容赦しないからな!! 覚悟しておけよ……!!」
「ぐぬぬぬぬぬ………!! ふん……いいだろう、俺の姿がバレてしまったなら……」
グルナリア学院長は……どんどんと
魔族の姿になって、巨大化魔法で巨大化する。
「━━━━━お前を、踏み潰してやるわ……!!」
「ふふ……それは出来るかな?」
俺は……九尾の姿になり、赤薔薇の剣を出した。
「そ、それはァァァァァァァーー!!」
「さぁ……本気の
命を張る展開になってしまうと俺は、気が狂ってしまうのだ。まるで……前世でやっていたサバイバルのVRMMOのゲームでやってた時を思い出すように、俺は狂ったように笑い……
そして……。
"見るも無惨な形で……魔族の汚い断末魔の
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